86歳の学びの舎「神田一橋中学通信教育課程」
小学館、集英社、そして岩波書店と神保町を代表する出版社ビルが立ち並ぶ一角を抜けると、神田一橋中学の校舎と校庭が現れます。ふと目に留まったのが、校庭側の門に掲げられた「千代田区立神田一橋中学通信教育課程」の案内。
第2次大戦で学ぶ機会を失った方を対象とした中学校の通信教育課程があることは以前聞いたことがありますが、近くで存続していたことに驚き、目が釘付けになってしまいました。
学校教育法では、「中学校の通信教育を受けることのできる者は、昭和21年3月31日以前の尋常小学校卒業者及び国民学校初等科修了者に限る」とされています。現在おおむね86歳以上の方が対象になりますが、同校の通信教育課程では2名の在校生が高校進学も視野に入れ学んでいるということです。
ちなみに中学校の通信教育課程があるのは、同校と大阪市立天王寺中学校の2校のみです。
80歳を過ぎてもなお、学ぶ意欲があって受け入れる場所があるということを知ってほしいと思いました。