「UO100」と「旧金毘羅大芝居(金丸座)」
消費者協会から徒歩1分の定食屋「魚百」が取り壊され、「UO100」として生まれ変わったのは、昨年の7月末。昼間は刺身定食や海鮮丼など、安くておいしいランチを提供する食堂として、夜は魚を中心とした豊富なメニューで居酒屋として賑わいをみせていた。
幟(のぼり)がはためく「UO100」の木造建築の建物を目にしたとき、思い浮かんだのが香川県琴平町の「金丸座」だ。建てられたのは、天保6年(1835)。現存する日本最古の芝居小屋として、1970年に国の重要文化財として指定され、名称が「旧金毘羅大芝居」となった。毎年春に全国から歌舞伎ファンが訪れ、歌舞伎公演が行われている。
現在は、建物の耐震性能を施すために工事中で、天井裏を鉄骨で補強をして江戸時代の内装に戻されるのは、2022年3月ということだ。
さて、「UO100」。開店してから、賑わうはずのお店は静まり返っている日が多い。芝居小屋を彷彿とさせる木造建築を活かした建物は、アコースティックギターやアーティストのライブの音響にいいとされる。
金毘羅歌舞伎が再開されるのは来年春だが、外出自粛を気にせずに、ミュージシャンの生演奏ライブが開かれる日は来るのだろうか。コロナの終息する日が待ち遠しい。