居酒屋のルーツ 「豊島屋」
消費者協会から徒歩5分、千代田区猿楽町錦華公園のすぐそばに東京最古の酒店「豊島屋本店」があります。豊島屋は創業者十右衛門が慶長元年(1596)に神田鎌倉河岸に店舗兼一杯飲み屋を開いたのが起源で、居酒屋のルーツと言われています。十右衛門は、雛祭の白酒を開発したことでも有名で、江戸時代には「山なれば富士、白酒なれば豊島屋」と詠われた由。現在の蔵元は、東村山音頭で有名な東京都東村山市の「豊島屋酒造」で、豊島屋の代表酒「金婚」や「十右衛門」などの日本酒、白酒、味醂などが作られています。
豊島屋は関東大震災で店が倒壊し居酒屋は途絶えてしまいましたが、この7月、100年ぶりに神田錦町のKANDA SQUAREに酒舗件立ち飲み店「豊島屋酒店」が再興されました。
写真は、新酒ができたことを知らせる杉玉(酒林)のある「豊島屋本店」の店構え。クリスマスをテーマにしたディスプレイには、「十右衛門」がツリーのように飾られていました。